航海日誌


by pacific_project
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新春 茎にんにく

 O氏と江古田で会い、茎にんにくで新春を祝った。

 茎にんにくとは、O氏とPでつくっているオリジナルの早口言葉のこと。
 2000年の夜、デニーズ江古田店でどちらかが備えつけのナプキンに書きだしたのがはじまりだった。朝までかかって数百の作品を制作し、その後Tシャツや私家本をつくった。
 今回は、5年ぶりに新作をつくってみようということになって集まった。
 江古田に来ること自体、久しぶりである。O氏にいたっては5年ぶりだという。ココナツディスクの場所が移動している。

 まずはワインで乾杯。テーマは、頭文字が「あけましておめでとう」の10作品とする。
 O氏は、ケータイを使用した。5年前と違うのは、使っているケータイに予測変換機能がついていることだった。創作の観点からすると、発想が限定されるため不便だ。そう感じたので、PはノートPCで制作した。こういうのも、作品に影響してくるものかもしれない。
 時間の関係で、「あけまして」まででひとまず終了した。残りを完成させたら、なにがしかで発信してみることに決めた。

 帰りにブックオフにちょっと寄る。電車のなかで、早口言葉がぐるぐる回った。
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# by pacific_project | 2006-01-04 23:59 | 日誌

初詣

b0005668_0484723.jpg Y氏と鎌倉、鶴岡八幡宮へ初詣に行った。

 昨日の雨の影響で、予想どおりの盛況。ゆっくり動く列に並んで1時間ほどして、ようやく賽銭を投げて祈願することができた。写真を撮ろうと思ってカメラを持っていったが、途中話に夢中になり撮るのを忘れた。小町通りはとにかく人、人、人。だが、脇に入って踏み切りを渡り、Romi-Unie Confiture(ジャム屋さん)のある通りへ出たら、嘘のようにガランと空いている。


 昨年の同じ日にも、Y氏とここ鎌倉の八幡様を訪れている。そしてカフェで休憩後、大船へ移動して居酒屋に入って男二人飲みをしたのであった。今年もまったく同ルートをたどり、同じカフェ、同じ居酒屋へ行くことにする。Y氏は焼酎メイン、Pは梅酒メイン。大いに飲んだ。

 お互いに、昨年とすこし異なる状況になっていることを確認し、今年の抱負を語り合う。今後、この「正月鎌倉→二人飲み」を恒例の行事としたい、との意見が一致した。

 Pが引いたおみくじは中吉だった(写真は12月の鎌倉の海)。
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# by pacific_project | 2006-01-03 23:59 | 日誌

横浜→伊勢崎町→新杉田

 昼ごろ起きて餃子。焼き餃子、水餃子を合わせて相当の数を食べた。その後思い立って横浜へ買い物に行く。横浜、混んでいる。
 それから有隣堂を覗こうと関内に移動すると、伊勢崎町は閑散としていた。サンマルク・カフェでゆずちゃ。空いていてゆったりと座れる。1Fの座席にはクッションがいくつか置いてあり、気の利いたサービスだと感じた。

 夜、Sから電話。実家に戻ってきているというので新杉田で会う。開いている店といえばフランチャイズの中華料理屋しかなく、メニューを見ると餃子が目に入る。ドリンクバーを頼んだ。

 昨年から持ち上がっているSの書とAのファブリック・パネルのコラボレーション企画の打ち合わせ。S、作品の構想がほぼ固まっている。いつになく準備万端で、こちらの突っこみどころがない。よいものができそうだ。新年の抱負など。
 Sの目標を聞いていると、新しい年になったという感じがする。
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# by pacific_project | 2006-01-02 23:59 | 日誌

謹賀新年

 あけましておめでとうございます。
 昨年はさまざまな方々と関わりをもって、活動を広げることができました。
 今年は確かに舵をとって、太平洋航海を先へと進めていくつもりでおりますので、
 なにとぞよろしくお願いします。
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# by pacific_project | 2006-01-01 23:59 | ニュース
 すこし前のことになるが、文庫になった小川洋子「博士の愛した数式」を読んだ。小川洋子の小説を読むのは10年ぶりぐらいで、最後に読んだ「密やかな結晶」を最高傑作であると漠然と考えていたが、今回でその評価は完全に覆された。第1回本屋大賞を受賞した話題作で、確か王様のブランチなどで紹介されていてなんとなく読まずにいたのだが、確かにこれは傑作だ。
 よいところはすでに多くの読者に語り尽くされているだろうが、自分にもいいなあと感じた箇所があったので、長くなるが引用する。博士、主人公の「私」とルートがプロ野球観戦に行くシーンに登場する、完全な脇役である阪神タイガース・亀山ファンの男の描写だ。

 しかしその時そこにいた誰よりも独特な喜び方をしていたのは、金網にしがみ付いている亀山ファンの男だった。二十代らしい若者だったが、作業着の上に亀山のユニフォームを羽織り、腰に携帯ラジオをぶら下げ、とにかくひとときたりとも金網に絡ませた十本の指を解こうとしなかった。広島の攻撃中にはレフトの亀山に視線を送り続け、彼がウェーティングサークルに姿を見せただけで興奮し、打席に入っている間中、名前を呼び続けた。時には激励風に、時には哀願調に声の感じを変化させながら、一ミリでも本人に近づこうとするかのように、おでこに網目模様ができるのも構わず、顔をぐいぐいと金網に押しつけていた。相手選手を野次ったりはせず、亀山が凡退しても愚痴やため息さえもこぼさず、ひたすら男が発する言葉はただ一言、「亀山」のみだった。その一言に魂のすべてを注ぎ込んでいた。
 だから亀山がタイムリーヒットを打った時には、失神してしまうのではないかと皆心配し、実際彼の後ろに座っていた誰かが、思わず背中を支えようとしたほどだった。打球はすばらしい勢いでベースの間を抜け、芝生の上を滑ってゆき、追い掛ける外野手たちは最早小さな黒い影にしか過ぎず、亀山の打ったボールだけがカクテル光線の祝福を浴びていた。男は声のかぎりに叫び声を響かせ、肺が空っぽになっても尚嗚咽のようなものを漏らし続け、髪を振り乱し、身悶えした。とっくに次のパチョレックが打席に入っているのに、男の恍惚は長く尾を引いた。彼に比べれば、博士の応援の方がずっとまともだった。(小川洋子「博士の愛した数式」より)


 ここがとても好きだ。これまでの小川洋子作品には、このように外の現実とじかに接し、描写する文章はあまり見られなかったように感じる。というか、むしろそれを避けることで作品世界をつくっていた印象がある。もしかしたら小川洋子はこの作品を書いたとき、ちょうど野球観戦で初めて外の世界に触れた博士と同じように、作家としてのキャリアのなかで初めて書く領域に思いがけず踏み込んだのではないだろうか。そして、そこを迷いなく書ききったことがこの作品に魂を与え、結果として作品を成功に導いたのかもしれない。そんなことを考えたりした。

 来春には映画が公開されるようで、観に行くつもりだ。誰かは、博士役に寺尾聡というのはいささか若すぎるのではないかと言っていたが、どうでしょう。
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# by pacific_project | 2005-12-27 00:14 | 読書

プレゼント

 甥姪のプレゼントを探しにみなとみらいのボーネルンドへ。甥は簡単でいいが、姪には絵本をあげたとき見向きもされなかった哀しい過去があるから、慎重にならざるを得ないのだ。
 いろいろ迷ったあげく、赤青緑黄4色の立体を積み重ねて決まった図形をつくるというオランダのおもちゃを選んだ。年齢にしては簡単すぎる気もしたけれど、単純で自分がやってもおもしろかったし、何より2人で同時に楽しめる、というのがポイント高かった。喧嘩にならない。

 姉夫婦の家でプレゼント。なになに! と身を乗り出し、あっという間にルールを飲みこむ2人。レディー、ゴー! で完成形が描かれた図を見せると、いそいそ組み立てはじめる。3歳ちがうのだが、年下の姪のほうの完成が早いこともある。おお、夢中になっているよ。よかった。
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# by pacific_project | 2005-12-25 23:56 | 日誌
b0005668_1020257.jpg クリスマス・ストーリーを書こう・・・・・・としばらく前から思って考えていたのだが、とうとうイヴになってしまった。構想だけあってあれこれメモしてきたものは、しばらく寝かせておこう(写真は@みなとみらい)。

 22日、以前勤めていた会社の忘年会に参加してきました。想像以上にたくさんの人々が集まっていて、にぎやかだった。K氏の豪快なしきりがみごと。渋谷の焼き肉屋からカラオケへ、終電がなくなってしまって、結局明け方まで飲んでいました。

 しばらく連絡が途絶えていた方々とも再会できました。同僚はすでに別の仕事や活動をされていて、その後、というのがとても興味深かった。この仕事を離れてから2年。改めて、その後してきたことというのが、すとん、と腑に落ちたようでした。
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# by pacific_project | 2005-12-24 09:00 | 日誌
 15時過ぎから渋谷クワランカ・カフェにて、太平洋プロジェクト忘年会を行いました。プロジェクトに関わりを持った面々が一堂に会する機会は、今回が初めて。シャンパンやワインを飲みながら、プロジェクトの門出と、それからA氏の誕生日を祝いました。おつまみにはプレッツェルのアボガドディップ添えほか、たくさん。
 司会をお願いしたK氏が風のように一瞬現れては消えたり、A氏が時間差レスポンスで返したりと、それぞれの人柄の出る場面が続出でした。
 デザートにK氏&Kさんによる手作りチョコレートケーキ、Sさんの創作レアチーズケーキを紅茶と一緒にいただく。すごく、おいしかった。とてもよい忘年会になりました。
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# by pacific_project | 2005-12-18 23:57 | 日誌

自分が出ている/必然性

「日本一怖い! ブック・オブ・ザ・イヤー2006」というムック本にJ・アーヴィングのインタビューが載っていて、新作「Until I Find You」について語っているのだが、「心理的、感情的に、これまでより僕自身が色濃く出ている」「自分が出すぎている」という発言があり、おや、と思った。

 J・アーヴィングの小説は自伝的な要素を感じさせるが、作家本人は一貫してそれをちょうどガープのように否定、というかはねのけてきた印象がある。だからインタビューで自ら「自分が出すぎている」と言っていることに違和感を覚えた。新作(の翻訳)を待ちたい。

 このムック本には巻頭に阿部和重のインタビューも載っていて、芥川賞受賞作の「グランド・フィナーレ」について「僕の中で、どうしても書かなければいけない必然性があった」と語っているのが印象に残った。作家はいろんな動機で作品を書くものだと思うが、書き手が「必然性があって書いている」と言い切れる作品にはやはりそれだけの力があると感じる。
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# by pacific_project | 2005-12-15 10:31 | 日誌
 先週動きまわっていたのと昨日から急激に寒くなったせいか、風邪を引きました。あたたかいものを食べて、ゆっくり眠ることにします。みなさまも体調には気をつけてください。

 先日、恵比寿のガーデンシネマで『ドア・イン・ザ・フロア』を観てきました。この映画館では、R・アルトマンがR・カーヴァーの短編を再構成した群像劇『ショート・カッツ』や、P・オースター原作の名作『スモーク』などを観た記憶があります。『ショート・カッツ』は、ガーデンプレイスができてすぐのころ(1994年)。やけに作り物らしい建物だなあ、と感じたのを覚えています。

 さて、『ドア・イン・ザ・フロア』。映画を観終えて館内の観客をざっと見渡すと、自分よりもすこし年齢が上の方が多いようで、なるほど、と思いました。内容的には、自分にとっては、もうすこし年をとってからもう一度観てみたいと思わせる映画でした。いや、逆か。もっとずっと若いころに観たかった映画かもしれない。

 映画化されているのは原作「未亡人の一年」の全体の3分の1であるせいか、J・アーヴィングの作品を読み終えた後の満腹な幸福感は望めません。また、「未亡人の一年」は登場人物の誰もかもがみな作家、という設定が大きな魅力の一つですが、映画はその手前で終わります。
 それなら小説と映画とはまったくの別物と考えるべきか、というとそうでもなく、原作はもちろん、J・アーヴィングという作家そのもののイメージにも寄り添っているところがあるように感じました。それをよしとするかどうか。

 映画のプログラムのなかの記事によれば、アーヴィング自身は、まだ原作を読んでいない人が映画を観てから続けて小説を読みたくなるようになればいい、と考えたそうです。確かに、もういちど読み返したくなったことは事実です。
 もしも小説と映画のどちらにもまだ触れていず、両方に関心がある方がいるならば、順序としては映画を先に観るのをお勧めします。小説を読むよいドア、いや、入り口になるはずです。

 観終えてから、ガーデンプレイスのB1にあるR gathというワインと水の店に寄って発砲する水を飲みました。
 それから帰りに立ち寄った書店で、SIGHT編集部・編「日本一怖い! ブック・オブ・ザ・イヤー2006」というムック本に、J・アーヴィングのインタビューが載っているのを発見。10ページにわたるインタビューで、新作「Until I Find You」について語っている。買いました。
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# by pacific_project | 2005-12-05 23:59 | 映画