航海日誌


by pacific_project
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カテゴリ:映画( 13 )

 恵比寿のガーデンシネマで映画『ある子供』を観た。無駄のない、緊迫感に満ちた映画。すこし説明が足りないくらいのラストシーンが美しかった。

 ロンドン帰りでフランスを目指す旅人Eさん、末っ子の先輩Sさんと会って、小一時間お茶。みなで抱負を話したりする。

 夜、Aが部屋に来て飲みながら打ち合わせ。
 A、最近は家具を作っているらしい(GLAMPOT)。10代から20代のころAに宛てた手紙や絵葉書を持ってきてくれて、読み返す。
 
 友人(甥姪は除く)が部屋に訪れるのは久しぶりだった。
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by pacific_project | 2006-01-09 23:59 | 映画
 先週動きまわっていたのと昨日から急激に寒くなったせいか、風邪を引きました。あたたかいものを食べて、ゆっくり眠ることにします。みなさまも体調には気をつけてください。

 先日、恵比寿のガーデンシネマで『ドア・イン・ザ・フロア』を観てきました。この映画館では、R・アルトマンがR・カーヴァーの短編を再構成した群像劇『ショート・カッツ』や、P・オースター原作の名作『スモーク』などを観た記憶があります。『ショート・カッツ』は、ガーデンプレイスができてすぐのころ(1994年)。やけに作り物らしい建物だなあ、と感じたのを覚えています。

 さて、『ドア・イン・ザ・フロア』。映画を観終えて館内の観客をざっと見渡すと、自分よりもすこし年齢が上の方が多いようで、なるほど、と思いました。内容的には、自分にとっては、もうすこし年をとってからもう一度観てみたいと思わせる映画でした。いや、逆か。もっとずっと若いころに観たかった映画かもしれない。

 映画化されているのは原作「未亡人の一年」の全体の3分の1であるせいか、J・アーヴィングの作品を読み終えた後の満腹な幸福感は望めません。また、「未亡人の一年」は登場人物の誰もかもがみな作家、という設定が大きな魅力の一つですが、映画はその手前で終わります。
 それなら小説と映画とはまったくの別物と考えるべきか、というとそうでもなく、原作はもちろん、J・アーヴィングという作家そのもののイメージにも寄り添っているところがあるように感じました。それをよしとするかどうか。

 映画のプログラムのなかの記事によれば、アーヴィング自身は、まだ原作を読んでいない人が映画を観てから続けて小説を読みたくなるようになればいい、と考えたそうです。確かに、もういちど読み返したくなったことは事実です。
 もしも小説と映画のどちらにもまだ触れていず、両方に関心がある方がいるならば、順序としては映画を先に観るのをお勧めします。小説を読むよいドア、いや、入り口になるはずです。

 観終えてから、ガーデンプレイスのB1にあるR gathというワインと水の店に寄って発砲する水を飲みました。
 それから帰りに立ち寄った書店で、SIGHT編集部・編「日本一怖い! ブック・オブ・ザ・イヤー2006」というムック本に、J・アーヴィングのインタビューが載っているのを発見。10ページにわたるインタビューで、新作「Until I Find You」について語っている。買いました。
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by pacific_project | 2005-12-05 23:59 | 映画
第13回フランス映画祭横浜2005に行ってきた。

行きがけにみなとみらい駅で6/13にオープンしたばかりのブックファーストを発見し、
うれしくて店内をぐるぐる回りながらじっくり棚を見ていたのだが、
会場のパシフィコ横浜に着いたら当日券を待つ人々がわんさかと並んでいた。
かろうじて、通路に座って観ることができた。

観た映画は、セドリック・クラビッシュ『ロシアン・ドールズ』(原題)。
主人公グザヴィエは30歳独身で、物書き。といっても、伝記本のゴーストをしたり、
ありきたりな恋愛ドラマの脚本を書いたりしながら本物の作家を目指している。
このちょっとさえない男と、彼を取り巻くうつくしい女性たちとの恋愛模様を、
ロンドン、パリ、サン・ペテルスブルグを舞台に描いた作品。
全体的に軽いのだが、グザヴィエの中途半端さがリアルだった。

上映後のインタビューでクラビッシュ監督が、
前作『スパニッシュ・アパートメント』の続編となるこの作品を撮るにあたり、
フランソワ・トリュフォーの「アントワーヌ・ドワネル」シリーズを改めて観なおし、
続編をつくることを確信したと語っていて、なるほどと思った。
「グザヴィエもの」は、この監督にとって自伝的な作品になるようだ。
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by pacific_project | 2005-06-18 23:40 | 映画

『カナリア』を観た

アミューズCQNで、塩田明彦『カナリア』を観た。ここの映画館に入るのは初めて。

テロを引き起こしたカルト教団「ニルヴァーナ」信者の少年・岩瀬光一は、施設から保護された関西の児童相談所を走って抜け出した。自分の引き取りを拒否した祖父が連れ帰った妹を取り戻しに、また、教団に深く関わり行方不明になっている母を探し、三人で暮らすために。偶然危ない目にあうところを助けたきっかけから同行することになった少女・由希とともに東京へ向かう光一。金が尽きる困難、険悪なムードの女二人との遭遇、かつて施設で厳格な教育係だった元信者・伊沢との再会、そしてテレビで知らされる母を含む教団幹部の集団自殺。さまざまな出来事を経て、光一(と由希)は自分を拒絶した祖父の前に立つ――。

10年前の地下鉄サリン事件について言いたいことを言ったという作品だろう。一貫してテンションが高い。由希役の新人、谷村美月が体当たりでがんばっているのが好印象。その由希に折り紙で飛ぶ鳥を折ってやる盲目の老婆役の井上雪子、子ども二人とともにカルト信仰の道を選んだ光一の母・道子演ずる甲田美也子、家庭をもちながらレズビアンの女性と付き合いを続けてきたバイセクシャル・咲樹役のりょうと、全体的に、女性陣の演技が際立っているように感じた。

観はじめて十分ぐらいで、昔読んだ村上龍の「コインロッカーベイビーズ」(講談社、1980年)をなんとなく思い出して、どうなることだろうと目を見張ったが、中盤からラストにかけてまったくちがう展開となった。
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by pacific_project | 2005-03-27 23:59 | 映画

『誰も知らない』を観た

ビデオで是枝裕和『誰も知らない』(2004年)を観た。

傑作。もういちど観たい。確かに柳楽優弥はよかった。でもそれはそれとして、寺島進のことについてちょっと触れたい。是枝裕和の前作『ディスタンス』(2001年)にも出ていたが、草野球をやっている大人の男扮する寺島進が見られたのがうれしかった。フェンス越しにうらやましそうに見ている明(柳楽優弥)をすんなり試合に加えてやり、言葉少なにバットの握り方を教える、あの姿。寺島進という役者は、北野武作品でのチンピラ役ももちろん似合うのだが、最近の、自分のことを世間的にえらいとか特別だとかまったく思っていない、不器用だが人なつっこいところのある男を演じているときがいい。

キリンの缶コーヒーFIREのCMでの金持ち兄弟は大人になったバカ兄弟(ドリフ)のようだが、兄役カンタ扮する寺島進が、普段は圧倒的に主役であるはずの弟役シゲル・浅野忠信よりはるかに輝いている。浅野忠信のほうはなんだか、そのことを知りつつ楽しんでいるような感じだ。それから、思いついたので書いてしまうが、村上春樹「海辺のカフカ」(新潮社、2002年)に出てくるトラック運転手の星野さんは、多分『ディスタンス』での寺島進のイメージを借りたものだと思う。まあどうであれ、最近さらに存在が際立ってきているこの男からは、まだ目が離せそうにない。
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by pacific_project | 2005-03-26 23:59 | 映画
DVDで『スクール・オブ・ロック』(2003年)を観た。

売れないロック・ミュージシャンのデューイはロック以外にとりえがない我の強い人間。バンドのメンバーからはダサいという理由で外され、居候になっている友達の恋人からも疎まれ、家賃を払わないなら出て行けと追い出される寸前だった。ある日、友達あてにかかってきた代用講師の依頼の電話を受け、名門私立小学校の講師になりすますことに。そして、小学生相手にロックの知識や魂を教え、生徒の両親や校長先生に内緒でバンドを結成して練習を進め、ついにはコンペティションに出場する――。

ロックをとおして子どもと関わるうち、自己中心的な男デューイにも変化が訪れる。すべての生徒に役割を与え、生徒がつくった曲を採用し、自信の持てない生徒を励ましながら、ライブに完全燃焼をもたらす。傑作。こういうのには弱い。DVDの特典で、レッド・ツェッペリンの曲「移民の歌」の使用許可を本人たちに懇願する映像がついていて、デューイ役を演じたジャック・ブラックが撮影に使われたライブ会場で観客を巻きこみながら絶叫する。いい。
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by pacific_project | 2005-03-09 01:04 | 映画

『アマデウス』を観た

『アマデウス』(1984年)を観た。
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by pacific_project | 2004-12-17 00:00 | 映画
ジョン・カサヴェテス『ラヴ・ストリームス』(1984年)を観た。
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by pacific_project | 2004-12-16 00:00 | 映画
ロバート・アルトマン『フール・フォア・ラブ』(1986年)を観た。ニュー・メキシコの砂漠のモーテルを舞台に、憎しみ合いつつも離れることができない異母兄妹と、その父を描いた作品。原作(戯曲)は主演でもあるサム・シェパード。詳しいあらすじやキャストはここで。

一人の父から生まれた男と女が、恋に落ちたきっかけやお互いの家族の話を交互に語っていくのを、幽霊と実在のあいだの微妙な具合に存在している父が女の新しい恋人とともに聞いている。途中から話は父の手を離れ、父が「ちがう、そんな話はウソだ」と否定するなか二人は再び抱きしめ合うが・・・・・・。血縁、近親相姦。中上健次の作品の翻案が映画化されたのかと思うほどによく似ている。
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by pacific_project | 2004-12-13 03:23 | 映画

『まわり道』を観た

ヴィム・ヴェンダース『まわり道』(1975年)を観た。作家になりたいが人間嫌いで、生活に息がつまっている青年が母親に促されて旅に出るロード・ムーヴィー。ゲーテの小説「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」が基になっている。詳しいあらすじやキャストはここで。

旅に出たくなる映画だ。旅の移動の途中の浮遊感、出会った人々との対話や、曖昧な関わりなどにリアリティがある。素晴らしいところはたくさんあるのだが、この作品がデビュー作らしいナスターシャ・キンスキー扮する、ほとんど(あるいはまったくだったか)しゃべらない芸人の存在感が印象的だった。旅の途中で出会った人々で、ある金持ちの家に泊まった日の翌朝、みなで夢の話をしている際に輪に加わらず、観た夢を尋ねられたときに身振りだけで「くだらない」と伝える、あの表情。
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by pacific_project | 2004-12-11 12:12 | 映画